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西洋接骨木(セイヨウニワトコ)



西洋接骨木(セイヨウニワトコ)はスイカズラ科ニワトコ属の落葉低木である。
ニワトコ属は世界に25種くらい分布する。
分類体系によっては(APGIII)レンプクソウ科とされる。
本種はヨーロッパ、北アフリカ、西南アジアに分布する。
また、街路樹や庭木としても植えられる。
英名をブラック・エルダー(black elder)という。
さまざまな歴史を秘めた樹木である。
日本ではエルダーの名でも流通している。
樹高は3~6メートルくらいである。
葉は奇数羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成される)で、向かい合って生える(対生)。
開花時期は5~6月である。
枝先に円錐花序(枝分かれして全体が円錐状に見える)を出し、香りのよい淡い黄白色の花をつける。
花の後にできる実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、秋に黒く熟する。
果実は食用になり、ワインやジャムの原料ともなる。
また、ハーブや薬用としても利用される。
古代ローマ人は髪染用に用い、「長生きの粉」に調合した。
一方、キリスト処刑の十字架がつくられた木とも伝えられ、中世には魔女の木ともされたという。
花言葉は「思いやり」である。
属名の Sambucus はギリシャ語の「sambuce(古代の楽器)」からきている。茎を林立した様子がこの楽器に似ていることから名づけられた。
種小名の nigra は「黒い」という意味である。
写真は7月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Sambucus nigra

★数々の歴史を秘めて今に咲く
 西洋接骨木芳香を放ち




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