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西洋博打の木(セイヨウバクチノキ)



西洋博打の木(セイヨウバクチノキ)はバラ科バクチノキ属(ラウロケラスス属)の常緑小高木である。
ラウロケラスス属は世界に数種が分布する。
また、本種には数種の園芸品種がある。
日本にも博打の木(バクチノキ)などが分布し、属名の和名をバクチノキ属という。
ただし、大枠でサクラ属(Prunus)に括る考え方もある。
本種の原産地はヨーロッパの南東部から西アジアである。
英名はチェリーローレル(cherry laurel)という。
ローレルは月桂樹のことである。
樹高は3メートルから6メートルである。
日本に自生する博打の木(バクチノキ)は樹皮が剥がれる。
それが博打で身ぐるみを剥がれたように見えるというのが名の由来である。
しかし、本種の樹皮は剥がれない。
葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の質は革質でやや分厚く、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は4月から5月である。
葉の脇から長さ5センチから10センチくらいの総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、白い小さな花をたくさんつける。
花の後にできる実は核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、夏に紫黒色に熟する。
葉には青酸配糖体が含まれ、生薬名をバクチ葉(ばくちよう)といって鎮咳去痰薬とされる。
属名の Laurocerasus は属名の「Laurus(ゲッケイジュ属)+Cerasus(狭義のサクラ属)」 からきている。
種小名の officinalis は「薬用の」という意味である。
写真は4月に小石川植物園で撮った。
学名:Laurocerasus officinalis(syn. Prunus laurocerasus)

★面白い名前に惹かれて目をやれば
 上溝桜とどこか似ている



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