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仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。

カテゴリー「ホウライシダ科」の記事一覧

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唐草蓬莱羊歯(カラクサホウライシダ)



唐草蓬莱羊歯(カラクサホウライシダ)はホウライシダ科ホウライシダ属(アディアンツム属)の常緑多年草である。
分類体系によっては(APGIII)イノモトソウ科とされる。
アディアンツム属は世界の熱帯や温帯に200種くらいが分布する。
日本にも蓬莱羊歯(ホウライシダ)などが分布し、属名の和名をホウライシダ属という。
本種は南アメリカに分布し、熱帯雨林に生えるシダ植物である。
YListでは標準和名を小葉蓬莱羊歯(コバホウライシダ)としている。
なお、「蓬莱」の名は神仙思想で説かれる仙境の名からきている
園芸的には属名からきたアジアンタムの名で流通している。
草丈は30センチから60センチくらいである。
茎や葉軸は細くて硬い針金状で、黒褐色をしている。
葉は3~4回羽状複葉である。
小葉はやや厚手で艶があり、扇形をしている。
胞子嚢群は小葉の裏面の縁に並ぶ。
包膜は腎円状となり、横に広がらない。
属名の Adiantum はギリシャ語の「a(無)+dianotos(濡れる)」からきている。雨を弾いて濡れない葉ということから名づけられた。
種小名の raddianum はイタリア人の植物学者「ラッディ(Giuseppe Raddi, 1770-1829)さんの」という意味である。
写真は12月に夢の島熱帯植物館で撮った。
学名:Adiantum raddianum

★羊歯だけど園芸的にも人気ある
 アジアンタムはとてもスマート




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沖縄孔雀羊歯(オキナワクジャクシダ)



沖縄孔雀羊歯(オキナワクジャクシダ)はホウライシダ科ホウライシダ属(アディアンツム属)の常緑多年草である。
分類体系によっては(APGIII)イノモトソウ科とされる。
別名を沖縄孔雀(オキナワクジャク)ともいう。
アディアンツム属は世界の熱帯や温帯に200種くらいが分布する。
日本にも鳳来羊歯(ホウライシダ)などが分布し、属名の和名をホウライシダ属という。
本種は九州の天草と屋久島以南に分布する。
海外では、台湾、中国の南部や南西部、タイ、ベトナム、ミャンマー、フィリピン、インドネシア、マレーシア、スリランカ、インドなどに分布し、山地の崖などに生えるシダ植物である。
草丈は10センチから50センチくらいである。
葉柄や葉軸は艶のある黒褐色で、毛が生える。
葉身は手のひら状に枝分かれをするか3回羽状複葉である。
小葉の両面は無毛で、扇形をしている。
胞子嚢群は小葉の裏面の縁に並び、円形ないし楕円形である。
属名の Adiantum はギリシャ語の「a(無)+dianotos(濡れる)」からきている。雨を弾いて濡れない葉ということから名づけられた。
種小名の flabellulatum は「扇状の」という意味である。
写真は10月に京都府立植物園で撮った。
学名:Adiantum flabellulatum

★美しい姿に思わず見とれるよ
 羊歯あなどれず沖縄孔雀




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孔雀羊歯(クジャクシダ)



孔雀羊歯(クジャクシダ)はホウライシダ科ホウライシダ属の多年草である。
北方領土を含む北海道から九州にかけて分布し、山地の林の縁に生える夏緑性のシダ植物である。
海外では、サハリン、カムチャツカ、シベリア、朝鮮半島、中国、ヒマラヤ、インド、カナダ、アメリカ合衆国などにも分布する。
別名を孔雀草(クジャクソウ)という。
和名の由来は、葉の様子を孔雀が羽を広げた様子にたとえたものである。
草丈は40~60センチくらいである。
葉は羽状複葉である。
手のひら状に枝分かれして横に広がり、鳥足状になる。
葉柄は黒褐色で艶がある。
緑色の小葉とのコントラストが美しい。
胞子嚢群は小葉の表面の縁に並ぶ。
属名の Adiantum はギリシャ語の「a(無)+dianotos(濡れる)」からきている。雨を弾いて濡れない葉ということから名づけられた。
種小名の pedatum は「鳥足状の」という意味である。
写真は10月に北大植物園で撮った。
学名:Adiantum pedatum

★颯爽と羽根を広げて孔雀羊歯
 手招かれぬかとこわごわ覗く




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細葉岩根草(ホソバイワガネソウ)



細葉岩根草(ホソバイワガネソウ)はホウライシダ科イワガネゼンマイ属の常緑多年草である。
奄美大島の固有種である。
岩の多い林の中に生えるシダ植物である。
環境省のレッドリスト(2007)では、「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」である絶滅危惧IA類(CR)に登録されている。
葉の長さは40~60センチくらいである。
岩根草(イワガネソウ)と比べて、葉の裂片の幅が15ミリくらいと細い。
葉脈が隣の葉脈とつながって網目状になるのが特徴である。
属名の Coniogramme はギリシャ語の「conia(線紋)+gramme(粉末)」からきている。線状の嚢堆が一見粉状であることから名づけられた。
種小名の gracilis は「細長い」という意味である。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Coniogramme gracilis


★少しだけ葉っぱが細い岩根草
 ぼくの故郷奄美大島




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箱根羊歯(ハコネシダ)



箱根羊歯(ハコネシダ)はホウライシダ科ホウライシダ属の常緑多年草である。
本州から九州にかけて分布し、湿った斜面や岩場に生える。
海外では、朝鮮半島、中国、台湾などにも分布している。
小葉は質はやや硬く、三角状の倒卵形をしている。
上部の縁には不規則なぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の柄は紫褐色をしている。
胞子のう群は各小葉に1つつく。
和名の由来は、最初の標本が箱根で採集されたことによる。
全草を生薬で石長生(せきちょうせい)といい、利尿・通経・去痰などの薬効がある。
属名の Adiantum はギリシャ語の「a(無)+dianotos(濡れる)」からきている。雨を弾いて濡れない葉ということから名づけられた。
種小名の monochlamys は「花被が単一の」という意味である。
写真は10月に小石川植物園で撮った。
学名:Adiantum monochlamys


★美しい姿で風情抜群の
 箱根羊歯には薬効もあり




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