新・花の仲間調べ
仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。
橘(タチバナ)
橘(タチバナ)はミカン科ミカン属の常緑低木である。
本州の中部地方から沖縄にかけて分布し、海岸に近い山地の林の中に稀に生える。
日本原産の唯一の柑橘類である。
別名を大和橘(ヤマトタチバナ)ともいう。
海外では、済州島と台湾にも分布する。
環境省のレッドリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
樹高は2~4メートルくらいである。
葉の脇には棘が多い。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の質は硬く、艶がある。
開花時期は6月である。
枝先ないし葉の脇に、花径2センチくらいの白い5弁花をつける。
花弁の形は長い楕円形である。
花の後にできる実は直径3センチくらいで、冬に黄色く熟する。
酸味が強いので生食には向かない。
京都御所紫宸殿の「右近の橘」で知られる。
俳句では、「橘の花」が夏の季語、「橘」が秋の季語である。
写真は10月に板橋区立万葉薬用園で撮った。
花の写真は6月に富山県中央植物園で撮った。
学名:Citrus tachibana
★葉に埋もれ咲く橘は小さいが
放つ香りは強く漂い
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