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野刈安(ノガリヤス)



野刈安(ノガリヤス)はイネ科ノガリヤス属(カラマグロスティス属)の多年草である。
カラマグロスティス属は北半球に150種から270種くらい分布するという。
日本にも本種などが分布し、属名の和名はノガリヤス属という。
研究者によってはヤマアワ属とするものもある。
本種は北海道の南西部から九州にかけて分布し、山野の草地や林の中などに生える。
海外では、朝鮮半島や中国を始め、ユーラシア大陸に広く分布する。
和名の由来は、野に生える刈り取りやすい草ということからきている。
別名を西塔茅(サイトウガヤ)という。
この名称は比叡山の西塔地区に多いことからきている。
草丈は50センチから150センチくらいである。
茎はやや硬い。
葉は長さが30センチから60センチ、幅が5ミリから10ミリの線形である。
葉は途中から裏表が反転することが多い。
開花時期は8月から11月である。
茎先に長さ10センチから50センチくらいの円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出す。
茎先に疎らな円錘状の花穂を直立させる。
花の色は緑色で、熟すと淡い褐色になる。
花の後にできる実はえい果(イネ科の果実で薄い木質の果皮が種子に密着している)と呼ばれ、風で散布される。
属名の Calamagrostis はギリシャ語の「calamos(アシ)+Agrostis(コヌカグサ属)」からきている。
種小名の brachytricha は「短い毛のある」という意味である。
写真は10月に京都府立植物園で撮った。
学名:Calamagrostis brachytricha(syn. Calamagrostis arundinacea var. brachytricha)

★雑草に違いはないが野刈安
 雰囲気たっぷり自然の姿




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