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仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。

カテゴリー「カエデ科」の記事一覧

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花の木(ハナノキ)



花の木(ハナノキ)はカエデ科カエデ属の落葉高木である。
分類体系によっては(APGIII)ムクロジ科とされる。
カエデ属は北半球の温帯を中心に150種くらいが分布する。
また、多くの園芸品種がある。
本種は日本固有種である。
自生するものは長野県、愛知県、岐阜県、滋賀県の4県にのみ分布する。
しかし、公園などに植えられていることも多い。
和名の由来は葉の展開する前に花を咲かせることからきている。
別名を花楓(ハナカエデ)ともいう。
愛知県では「県の木」に指定されている。
環境省のレッドリスト(2012)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
樹高は10~20メートルくらいである。
葉は長さ4~10センチくらいの広い卵形で、浅く3つに裂ける。
葉の先は尾状に尖り、縁には重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)がある。
葉は向かい合って生える(対生)。
葉の表面は濃い緑色で、裏面は白味を帯びる。
開花時期は3月から4月で、紅色の花を咲かせる。
雌雄異株である。
雄花のほうが集まってつくので美しさが目立つ。
1つの花には萼片と花弁が5枚ずつある。
萼片の長さは3ミリくらいで、花弁はそれよりもやや短い。
雄花には長い雄しべが5本ある。
雌花にも雄しべがあるが短く、先が2つに裂けた花柱(雌しべ)が飛び出る。
やがて雌花の柄が伸びて実がぶら下がる。
プロペラをつけたような翼果(翼のある実)である。
秋には橙色、赤、黄色に紅葉する。
花言葉は「信仰」である。
属名の Acer は「裂ける」という意味のラテン語からきている。
種小名の pycnanthum は「密に花のある」という意味である。
写真は4月に箱根の仙石原で撮った。
学名:Acer pycnanthum

★名の知れぬ花と思いつ写したは
 花の木と知り想い新たに



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野村楓(ノムラカエデ)



大紅葉(オオモミジ)カエデ科カエデ属の落葉小高木である。
分類体系によっては(APGIII)ムクロジ科とされる。
カエデ属は北半球の温帯を中心に150種くらいが分布する。
大紅葉(オオモミジ)は北海道から九州にかけて分布し、山地の谷沿いや尾根筋などに生える。
海外では、朝鮮半島や中国にも分布する。
野村楓(ノムラカエデ)はその園芸品種で、庭木とされる。
江戸時代から武蔵野(ムサシノ)の古称で知られた伝統的な品種である。
別名を野村紅葉(ノムラモミジ)ともいう。
特徴は春に成長する新しい葉が深い赤色をしていることである。
夏になると葉の色は緑色を帯びるが、秋には濃い紅色に紅葉する。
樹高は3メートルから8メートルくらいである。
幹の色は若い枝は暗い紫色だが、後に灰褐色となる。
葉は手のひら状に7つから8つに裂け、向かい合って生える(対生)
裂片の縁には細かなぎざぎざ(鋸歯)がある。
花言葉は「大切な思い出」である。
属名の Acer は「裂ける」という意味のラテン語からきている。
種小名の amoenum は「愛すべき」という意味である。
園芸品種名の Sanguineum は「血のように赤い」という意味である。
写真は9月に箱根湿生花園で撮った。
学名:Acer amoenum 'Sanguineum'

★たおやかな青空少し眩しげに
 春の紅葉は葉陰に揺れて




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三手楓(ミツデカエデ)



三手楓(ミツデカエデ)はカエデ科カエデ属の落葉高木である。
分類の仕方によってはムクロジ科とされる。
日本固有種である。
北海道から九州にかけて分布し、山地に生える。
樹高は10メートルくらいである。
樹皮は黄色っぽい灰色である。
葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で、向かい合って生える(対生)。
小葉の形は小葉は卵状の楕円形で、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の柄は赤い。
葉の裏には葉脈に沿って毛が生える。
開花時期は4~5月である。
穂状花序(柄のない花が花茎に均等につく)を出し、黄色い小さな花をたくさんつける。
雌雄異株である。
花弁と萼片は4枚である。
花の後にできる実は翼果(翼のある実)である。
秋には赤や黄色に紅葉する。
材は器具材や薪炭材とされる。
属名の Acer は「裂ける」という意味のラテン語からきている。
種小名の cissifolium は「(ブドウ科)セイシカズラ属(Cissus)のような葉の」という意味である。
写真は12月に向島百花園で撮った。
学名:Acer cissifolium

★楓とは思えぬような姿だが
 色づく姿変わることなく





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楠の葉楓(クスノハカエデ)



楠の葉楓(クスノハカエデ)はカエデ科カエデ属の常緑高木である。
日本固有種である。
奄美大島や沖縄に分布する。
常緑のカエデは日本ではめずらしい。
近縁種が、台湾、中国、ヒマラヤ、東南アジアなどに分布する。
環境省のレッドデータブックでは、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
和名の由来は、葉が楠(クスノキ)に似ることからきている。
樹高は5~15メートルくらいである。
葉は長い楕円形で、向かい合って生える(対生)。
葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はなく、分裂をしない。
葉の質は革質で艶があり、裏面は灰白色を帯びる。
開花時期は3~4月くらいである。
枝先に黄色の花を房状につける。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)で翼があり、結実期は7~10月くらいである。
属名の Acer は「裂ける」という意味のラテン語からきている。
種小名の oblongum は「長楕円形の」という意味である。
亜種名の itoanum は植物学者「伊藤さんの」という意味である。伊藤姓は数名いて特定できていない。
写真は10月につくば植物園で撮った。
学名:Acer oblongum subsp. itoanum

★また一つ新しい木を植えたんだ
 どんどん大きく育つといいな




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