新・花の仲間調べ
仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。
及部桔梗(オヨベギキョウ)
及部桔梗(オヨベギキョウ)はキキョウ科ホタルブクロ属の多年草である。
千島桔梗(チシマギキョウ)の大輪選別種である。
基本種は北方領土を含む北海道から本州の中部地方にかけて分布し、高山の岩礫地などに生える。
本種は戦前に東京山草会会員の及部さんによって色丹島で発見され育成された。
草丈は5~15センチくらいである。
根際から生える葉はへら形である。
茎につく葉は小さい。
葉には艶があり、縁には波状の鈍いぎざぎざ(鋸歯)がある。
自生地での開花時期は7~8月である。
平地では5~6月に花を咲かせる。
花冠は長さ3~4センチで、先が5つに裂ける。
花の色は濃い青紫色である。
雌しべの花柱は3つに裂ける。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Campanula はラテン語の「campana(鐘)」の縮小形で小さな鐘を意味する。花冠の形から名づけられた。
種小名の chamissonis はドイツの植物分類学者「シャミッソー(A. von Chamisso)さんの」という意味である。
写真は5月に神代植物公園の野草展(東京山草会)で撮った。
学名:Campanula chamissonis 'Oyobe-gikyou'
★先人の知恵と努力の賜物か
輝くように及部桔梗
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