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根室河骨(ネムロコウホネ)

根室河骨(ネムロコウホネ)

根室河骨(ネムロコウホネ)はスイレン科コオホネ属の多年草である。
北方領土を含む北海道から本州の東北地方にかけて分布する。
北海道では平地、東北地方では高山の池沼に生える。
海外では、朝鮮半島、中国東北部、サハリン、カムチャツカ、シベリア、モンゴル、ヨーロッパなどに広く分布する。
環境省のレッドリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
和名の由来は、北海道の根室地方で発見されたところからきている。
「河骨」は、根茎が白く肥大し白骨のように見えることからつけられた名である。
草丈は20~100センチくらいである。
地下茎を伸ばして広がる。
葉は細長い卵形ないし細長い楕円形で、先は丸い。
葉のつけ根の部分は矢じり形で、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない(全縁)。
葉は水に浮かぶ。
近縁種の河骨(コウホネ)のほうは、葉の柄が水の上に出ていることや水中葉があるところが異なる。
開花時期は7~8月である。
水中から伸びた花茎の先に花径2~3センチの黄色い花を1つつける。
花びらのように見えるのは萼片で5枚ある。
花弁は萼片の中にある。
雄しべの先は淡い黄色である。
花の後にできる実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。
根茎を乾燥したものを生薬で川骨(せんこつ)といい、強壮薬、止血薬とされる。
俳句では「河骨」が夏の季語である。
属名の Nuphar はアラビア語の「neufar(スイレン)」からきている。
種小名の pumilum は「背が低い」という意味である。
写真は10月に大阪市大植物園で撮った。
学名:Nuphar pumilum


★北国の水温むころ咲き出る
 根室河骨輝くごとく


根室河骨(ネムロコウホネ)

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