新・花の仲間調べ
仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。
奄美菫(アマミスミレ)
- 2012/03/29 (Thu)
- スミレ科 |
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奄美菫(アマミスミレ)はスミレ科スミレ属の多年草である。
奄美大島の固有種で、限られた河川の渓流沿いの湿った岩場に生える。
自生地が限られているうえ、ダム建設でその大半が消失するなどして、現在はごくわずかの固体が残されているだけである。
環境省のレッドブック(2007)では、「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」である絶滅危惧IA類(CR)に登録されている。
草丈は3~5センチくらいである。
日本のスミレ属ではもっとも小形である。
地上茎はない。
葉は長さ、幅ともに1センチくらいの卵形で小さい。
葉の表面は緑色で葉脈が目立ち、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
自生地での開花時期は4~5月である。
花径は1センチくらいあり、バランスとしては大きい。
花冠は白く、小さな唇弁には紅紫色の筋が入る。
側花弁には毛はない。
萼片に毛がある。
距(花冠のつけ根が後ろに飛び出たもの)は1ミリくらいである。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Viola はラテン語の「viola(菫)」からきている。
種小名の amamiana は「奄美大島の」という意味である。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園の菫展で撮った。
学名:Viola amamiana
★南国の岩の割れ目にひっそりと
奄美菫は時を迎えて
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