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平塚菫(ヒラツカスミレ)



平塚菫(ヒラツカスミレ)はスミレ科スミレ属の多年草である。
肥後菫(ヒゴスミレ)と叡山菫(エイザンスミレ)の自然交雑種である。
肥後菫(ヒゴスミレ)は本州の宮城県から九州にかけて分布し、山野に生える。
花の色は白いものが多く、花径は15~20ミリくらいである。
5枚の花びらのうち下側につく下唇弁といわれる部分に紫色の筋が入る。
葉は3つに大きく裂け、側裂片がさらに裂けて5つに裂けているように見える。
それぞれの裂片は細い糸葉状となる。
叡山菫(エイザンスミレ)は本州の青森県から九州にかけて分布し、太平洋岸に多く生える。
花径は20~25ミリくらいで、花の色は淡い紅紫色が中心である。
ただし、白いものや色の濃い紅紫色のものもある。
葉は深く3つに裂ける。
平塚菫(ヒラツカスミレ)は両者の混生する場所で稀に見られる。
多くの場合は花に紅紫色が混じり、葉は5つに裂ける。
属名の Viola はラテン語の「viola(菫)」からきている。
種小名の chaerophylloides は「(セリ科の)カエロフィルム属(Chaerophyllum)に似た」という意味である。
品種名の sieboldiana は日本植物の研究者「シーボルトの」という意味である。
種小名の eizanensis は「叡山の」という意味である。
写真は3月に川口市立グリーンセンターの野草展で撮った。
学名:Viola chaerophylloides f. sieboldiana x Viola eizanensis


★裂けた葉と紅の混じった花の色
 それでも見分けは困難だけど




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