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カテゴリー「セリ科」の記事一覧

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沢芹(サワゼリ)

沢芹(サワゼリ)


沢芹(サワゼリ)はセリ科ヌマゼリ属の多年草である。
別名を沼芹(ヌマゼリ)ともいう。
北海道から九州にかけて分布し、低地や山地の湿地に生える。
海外では、朝鮮半島や中国東北部などにも分布する。
環境省のレッドリスト(2007)では、沼芹(ヌマゼリ)の名で「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
草丈は60~100センチくらいである。
茎は中空で、上部でよく枝分かれをするる
葉は、茎の上部では3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)、下部では1回羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成される)で7~9枚の小葉からなる。
小葉の形は細長い卵形で、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は7~9月である。
茎先に複散形花序を出し、小さな白い5弁花をいっぱいつける。
散形花序というのは、茎先からたくさん枝が出て、その先に1個つずつ花がつく花序のことである。
複散形花序というのは、たくさん出た枝先に小さな散形花序がつくというように散形花序が組み合わさってできている。
複散形花序は、セリ科の多くに見られる特徴である。
写真は8月に日光植物園で撮った。
学名 Sium suave subsp. nipponicum


★水辺には花の姿もすっきりと
 沢芹の咲く夏日を浴びて



沢芹(サワゼリ)


花図鑑
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花独活(ハナウド)

花独活(ハナウド)


花独活(ハナウド)はセリ科ハナウド属の大形多年草である。
関東地方以西の本州から九州にかけて分布し、山野に生える。
茎は太く中空で、草丈は1メートルくらいになる。
葉は3~7枚の小葉からなり、互い違いに生える。
左右に切れ込みがあり、三角形や楕円形の葉が組み合わさる。
開花時期は5~6月である。
たくさんの柄に分かれ、その先に5枚の白い花びらをつける。
それが20~30個集まって傘形になる。
外側の花が大きく、内側の花が小さい。
外側の花びらの先は2つに裂ける。
名前はウコギ科の独活(ウド)に似ていて花が大きく美しいことからつけられた。
若い葉や茎は食べられるが、あまりおいしくはないらしい。
近縁種に大花独活(オオハナウド)がある。
こちらのほうは、北海道から本州の近畿地方にかけて分布している。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Heracleum nipponicum


★花独活と呼ばれてみるも恥ずかしい
 野が似合うからそっとしといて



花独活(ハナウド)


花図鑑

大花独活(オオハナウド)

大花独活(オオハナウド)


大花独活(オオハナウド)はセリ科ハナウド属の多年草である。
北方領土を含む北海道から本州の近畿地方にかけて分布する。
関東地方以西では亜高山や高山の林の中や林の縁に生えるが、東北地方や北海道では比較的湿気のある平地や海岸に生える。
海外では、ウスリー、カムチャツカなどにも分布する。
草丈は1~2メートルと大型である。
葉は長い柄のある3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で、特に頂小葉は大きい。
小葉は3つから5つに裂ける。
開花時期は6~8月である。
茎先に複散形花序を出して小さな花の集合花をつける。
散形花序というのは、茎先からたくさん枝が出て、その先に1個つずつ花がつく花序のことである。
複散形花序というのは、たくさん出た枝先に小さな散形花序がつくというように散形花序が組み合わさってできている。
複散形花序は、セリ科の多くに見られる特徴である。
花序は大きく、中央部と周辺部では花の形が異なる。
周辺部の花の花びらは大きくて、先が2つに裂ける。
名の由来は、大型で独活(ウド)に似ていて、花が美しいことからきている。
写真は6月に北大農学部の花木園で撮った。
学名:Heracleum dulce


★堂々と圧するごとき姿でも
 大花独活の花は清楚で



大花独活(オオハナウド)


花図鑑

白根人参(シラネニンジン)

白根人参(シラネニンジン)


白根人参(シラネニンジン)はセリ科シラネニンジン属の多年草である。
北方領土を含む北海道から本州の中部地方にかけて分布し、亜高山や高山の草地や礫地に生える。
海外では、中国、サハリン、カムチャツカ、シベリア、アリューシャン列島などにも分布する。
和名の由来は、日光白根山で発見され、葉がニンジンに似ることからきている。
別名を千島人参(チシマニンジン)ともいう。
草丈は5~40センチくらいである。
根際から生える葉は2回羽状複葉である。
小葉はさらに細かく裂ける。
茎につく葉は少ない。
葉の柄のつけ根の部分は赤みを帯び、鞘状となる。
開花時期は7~8月である。
茎先に複散形花序を出し、花径2~3ミリの白い小さな花をたくさんつける。
散形花序というのは、茎先からたくさん枝が出て、その先に1個つずつ花がつく花序のことである。
複散形花序というのは、たくさん出た枝先に小さな散形花序がつくというように散形花序が組み合わさってできている。
複散形花序は、セリ科の多くに見られる特徴である。
写真は8月に福島県の安達太良山で撮った。
学名:Tilingia ajanensis



★安達太良の空は雨雲覆うとも
 礫地ものかは足元飾り



白根人参(シラネニンジン)


花図鑑

芹擬き(セリモドキ)

芹擬き(セリモドキ)


芹擬き(セリモドキ)はセリ科セリモドキ属の多年草である。
本州の東北地方から近畿地方にかけて分布し、山地の林の中や草地に生える。
草丈は40~100センチくらいである。
葉は2~3回羽状に裂ける。
葉の先は尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は7~9月である。
茎先から複数の散形花序(枝先に1個つずつ花がつく)を出し、白い小さな花をたくさんつける。
花弁は5枚で、内側に巻いている。
写真は8月に日光植物園で撮った。
学名:Dystaenia ibukiensis


★どこでどう区別するのか芹擬き
 セリ科の花にこんがらかって



芹擬き(セリモドキ)


花図鑑

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