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ヘリオトロープ

ヘリオトロープ

ヘリオトロープはムラサキ科キダチルリソウ属の常緑小低木である。
原産地はペルー、チリ、エクアドルなどである。
日本へは明治時代の中期に渡来した。
夏目漱石の「三四郎」の中にもヘリオトロープの香水が出てくるが、日本に初めて輸入された香水なのだそうである。
花は石鹸などの香りづけに、抽出した精油は香水に利用されてきた。
本来は小低木なのだが、若い枝は草本性なので多年草的な扱いをされる。
樹高は50~200センチくらいである。
葉は長い卵形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は5~7月ないし9~11月である。
茎先に集散花序(最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して花がつく)を出し、濃い紫色の小さな花をたくさんつける。
花冠は筒状で、先が5つに裂けて開く。
花径は4~7ミリくらいで、甘い香りがする。
花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)で、4つのブロックからなる。
和名は木立瑠璃草(キダチルリソウ)という。
属名の Heliotropium はギリシャ語の「helios(太陽)+ tropein(回転)」からきている。花が太陽の方向へ回転すると信じられていた。
種小名の peruvianum は「ペルーの」という意味である。
写真は7月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Heliotropium peruvianum


★爽やかな香り溢れる花の精
 ヘリオトープはこんもり咲いて


ヘリオトロープ

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