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千島柳(チシマヤナギ)



千島柳(チシマヤナギ)はヤナギ科ヤナギ属の落葉小低木である。
ヤナギ属は北半球を中心に世界に350種くらいが分布する。
本種は千島列島などに分布する。
YListでは、本州の中部地方に分布する蓮華岩柳(レンゲイワヤナギ:Salix nakamurana)の亜種として位置づけるべきとの意見を掲載している。
周極地方には北極柳(ホッキョクヤナギ:Salix arctica)が分布するが、これとの区別もまだ明確ではない。
北千島のパラムシル島(幌筵島:Paramushir)より北のものは北極柳(ホッキョクヤナギ)、それより南のものは蓮華岩柳(レンゲイワヤナギ)とシノニムという説のあることも紹介している。
樹高は10センチから20センチくらいである。
細い枝が匍匐して広がる。
葉はほぼ円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の縁には波状の低いぎざぎざ(鋸歯)があり、白い軟毛が生える。
葉の表面は緑色、裏面は粉白色を帯びる。
開花時期は撮影地では5月である。
雌雄異株で、緑色の花を穂状につける。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Salix はケルト語の「sal(近い)+lis(水)」からきている。水辺に多いことから名づけられた。
種小名の aquilonia の由来はまだ解き明かせていない。
写真は5月に北大植物園で撮った。
学名:Salix aquilonia

★柳にはわからぬことがまだ多い
 千島柳も謎多き花




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