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花火韮(ハナビニラ)



花火韮(ハナビニラ)はユリ科ネギ属(アリウム属)の多年草である。
分類体系によっては(APG第3版)ヒガンバナ科とされる。
APG体系でも初期にはネギ科とされていたが、ネギ科は第3版でヒガンバナ科の亜科に移行した。
アリウム属は北半球を中心に800種くらいが分布する。
また、多くの園芸品種が作出されている。
代表種は葱(ネギ)で、属名の和名はネギ属とされる。
本種は中国(黒龍江省、吉林省、遼寧省、河北省)、モンゴル、シベリアに分布し、標高100メートルから2000メートルの湿った草地や山の斜面、沿岸砂丘などに生える。
中国名は長梗韭という。
ハナビニラ属(Caloscordum)に分類されたこともあるが、現在はネギ属に統合されている。
草丈は20センチから50センチくらいである。
根際から生える葉は線形である。
開花時期は7月から9月である。
茎先に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、小さな淡い紅紫色の花をたくさんつける。
花被片の長さは7ミリから10ミリくらいで、花被片は6枚である。
雄しべは6本である。
韮(ニラ)のような臭いはしない。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Allium はニンニクの古いラテン名で、「alere ないし halium(どちらも「臭う」)」からきている。
種小名の neriniflorum は「ネリネ属(Nerine)のような花の」という意味である。
写真は7月に京都府立植物園で撮った。
日本ではまだほとんど紹介されていない。
学名:Allium neriniflorum(異名:Caloscordum neriniflorum)

★せっかくの名前もらった花火韮
 夏の夜空に負けず花咲け



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