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新・花の仲間調べ

仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。

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唐蓮華躑躅(トウレンゲツツジ)



唐蓮華躑躅(トウレンゲツツジ)はツツジ科ツツジ属の落葉低木である。
ツツジ属は世界に1000種以上が分布し、また多くの園芸品種がある。
本種の原産地は中国である。
長江流域の各省などに分布し、標高2500メートルまでの山地の斜面や雑木林などに生える。
中国名は羊躑躅という。
中国ではツツジの仲間で「躑躅」の文字が充てられるのは本種のみである。
学名のロードデンドロン・モーレで表示するところもある。
本種は学名上は、日本固有種である蓮華躑躅(レンゲツツジ)の基本種にあたる。
樹高は1メートルから2メートルである。
葉は長い楕円形で、枝先に輪生状に互い違いに生える(互生)。
葉の先は鈍く尖り、縁には毛が生える。
開花時期は3月から5月である。
葉が出た後、葉の脇に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径5、6センチくらいの大きな漏斗状の花を数輪つける。
花の色は朱赤色ないし黄橙色である。
雄しべは5本である。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
蓮華躑躅(レンゲツツジ)の名の由来は、花が輪状に並ぶ様子を蓮華(蓮の花)に見立てたものである。
全株が有毒であるが、生薬名を羊躑躅(ようてきちょく)といって駆風・除湿・止痛の薬効があり、中国ではリュマチの治療薬などに用いられる。
属名の Rhododendron はギリシャ語の「rhodon(バラ)+dendron(樹木)」からきている。紅色の花をつける木という意味で名づけられた。
種小名の molle は「軟毛のある」という意味である。
写真は5月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Rhododendron molle

★満開の花の姿に目を見張る
 なるほどこれは蓮華のようだ



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屋久島石楠花(ヤクシマシャクナゲ)



屋久島石楠花(ヤクシマシャクナゲ)はツツジ科ツツジ属の常緑低木である。
ツツジ属は世界に1000種以上が分布し、また多くの園芸品種がある。
本種はシャクナゲの仲間で、日本固有種である。
鹿児島県にある屋久島にのみ分布する。
同じ固有種に大屋久島石楠花(オオヤクシマシャクナゲ)がある。
本種は標高1200メートル以上の高所に分布し、笹原や林の縁に生える。
樹高は50センチから200センチくらいである。
葉は楕円形で、枝先に集まって互い違いに生える(互生)。
若い葉の表面には淡い褐色の柔らかい毛が密生するが、やがてなくなる。
開花時期は5月から6月である。
枝先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、白い花をたくさんつける。
花は蕾のときは淡い紅色を帯びるが、開花すると白くなる。
花径は30ミリから35ミリくらいである。
花冠は鐘形で、先が5つに裂ける。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Rhododendron はギリシャ語の「rhodon(バラ)+dendron(樹木)」からきている。紅色の花をつける木という意味で名づけられた。
種小名と変種名の yakushimanum は「屋久島の」という意味である。
写真は5月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Rhododendron yakushimanum var. yakushimanum

★いつの日か花の姿を見たいもの
 その日のためにチェックをして



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パープルレディ



チューリップはユリ科チューリップ属の多年草である。
原産地は地中海沿岸地方から中央アジアにかけた一帯である。
17世紀のオランダで熱狂的なブームを巻き起こした。
今日では園芸品種の数は4000種を超えるという。
パープルレディもその中の1つである。(チューリップ図鑑参照)
中生咲き(4月中旬から5月上旬)のトライアンフ系 (T:Triumph) に含まれる。
トライアンフ系というのは、一重早咲き系(SE:Single Early)と一重遅咲き系(SL:Single Late)の交配種である。
草丈は長茎(55センチから60センチ)である。
根際から生える葉は帯状である。
花の色は暗い紫色である。
属名の Tulipa はペルシャ語の「tulipan(ターバン)」からきている。花の形が似ているということで名づけられた。
写真は4月に国営昭和記念公園で撮った。
学名:Tulipa 'Purple Lady'

★気品あるご婦人思わす色合いに
 これは凄いとため息の出て



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ミケリア・シルバークラウド



ミケリア・ドルトソパはモクレン科オガタマノキ属(ミケリア属)の常緑高木である。
読み方はミケリア・ドルツォパとすることもある。
ミケリア属はアジアに50種くらいが分布する。
日本にも招霊の木(オガタマノキ)が分布し、属名の和名をオガタマノキ属という。
ミケリア・ドルトソパの原産地は中国南西部からヒマラヤである。
雲南省、チベット自治区、ミャンマー、ブータン、ネパール、インドに分布し、標高1500から2400メートルの地域に生える。
中国名は南亜含笑という。
樹高は20メートルから30メートルである。
シルバークラウド(Silver Cloud)はその園芸品種である。
矮性種で庭木に向いており、樹高は5メートルくらいにしかならない。
葉は披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。
葉の質は薄い革質で、先は緩く尖る。
葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。
開花時期は4月である。
葉の展開に先駆けて白い花を咲かせる。
花被片は9枚で、強い香りがする。
花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)の集合果である。
属名の Michelia はイタリアの神父で植物学者だった「ミケーリ(Pier Antonio Micheli, 1679-1737)さん」の名からきている。
種小名の doltsopa の意味はまだ解明できていない。
園芸品種名の Silver Cloud は「銀色の雲」の意味である。
写真は4月に埼玉県立花と緑の振興センターで撮った。
学名:Michelia doltsopa 'Silver Cloud'

★白金のたなびく雲を思わせる
 花は大輪香りに満ちて



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細葉天竺目木(ホソバテンジクメギ)



細葉天竺目木(ホソバテンジクメギ)はメギ科メギ属(ベルベリス属)の常緑低木である。
ベルベリス属は世界の温帯や熱帯に500種くらいが分布する。
日本にも目木(メギ)などが分布し、属名の和名はメギ属という。
「目木」の名の由来は、煎じたものが目の病気に効くことからきている。
本種の原産地は中国である。
四川省、湖北省に分布し、標高1100メートルから2700メートルの山の斜面や雑木林の中などに生える。
中国名は血紅小檗という。
日本へは第二次世界大戦後に渡来し、庭木とされる。
「天竺」はインドの古称だが、この場合は「遠方の」といった意味合いで使われている。
別名を細葉赤目木(ホソバアカメギ)という。
樹高は1メートルから3メートルである。
葉は細長い披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。
葉の縁には棘状のぎざぎざ(鋸歯)がある。
特徴は、赤い葉が時折混じることである。
開花時期は4月から5月である。
黄色い小さな花を10数輪ずつまとめてつける。
花弁は6枚である。
花の後にできる実は楕円形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。
実ははじめは赤く、秋に青黒く熟する。
属名の Berberis はこの属の1種の実につけられたアラビア名「berberys」からきている。
種小名の sanguinea は「血のように赤い」という意味である。
写真は4月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Berberis sanguinea

★調べてもなかなかわからぬその姿
 また見に行こう天竺目木を



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