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仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。

カテゴリー「ウマノスズクサ科」の記事一覧

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佐川細辛(サカワサイシン)

佐川細辛(サカワサイシン)

佐川細辛(サカワサイシン)はウマノスズクサ科カンアオイ属の多年草である。
四国の高知県を中心に徳島県、愛媛県に分布し、低山の林の中に生える。
和名の由来は、高知県の佐川で発見されたことからきている。
発見者は牧野富太郎博士である。
環境省のレッドリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
草丈は5~10センチくらいである。
葉は心形で分厚く、白斑模様が入るものもある。
葉の表面の葉脈の上や縁には短い毛が生える。
開花時期は4~6月くらいである。
花径は3~4センチくらいあり大きいが、あまり開かず花筒がくびれる。
萼裂片の内側は暗い紫色で、縁は白ないし淡い黄色の縁取りがある。
属名の Asarum はギリシャ語の「asaron(枝を打たぬ)」からきているが、関係は不明だという。
種小名の sakawanum は「(高知県の)佐川の」という意味である。
写真は4月に京都府立植物園の山野草展で撮った。
学名:Asarum sakawanum


★謎解けて姿が見えた喜びに
 改めて見る佐川細辛


佐川細辛(サカワサイシン)

植物図鑑
花図鑑


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双葉葵(フタバアオイ)

双葉葵(フタバアオイ)

双葉葵(フタバアオイ)はウマノスズクサ科カンアオイ属の多年草である。
本州の東北地方南部から九州にかけて分布し、山地の林の中に生える。
海外では、中国にも分布する。
草丈は10~20センチくらいである。
茎は地を這って伸びる。
葉は枝分かれをした茎の先に2枚が向かい合って生える(対生)。
葉の形は円心形で直径は5~10センチくらいである。
開花時期は3~5月である。
葉の展開と同時に葉のつけ根の部分から柄を出し、花径15ミリくらいの暗い赤褐色の花をつける。
花には花弁はなく、3枚の萼片が筒状となり、萼片の上部は強く反り返る。
徳川家の「葵の御紋」は本種の葉を3枚組み合わせてデザインしたものだという。
別名を賀茂葵(カモアオイ)という。
これは京都の賀茂神社の祭礼である葵祭りに使われたことに由来する。
属名の Asarum はギリシャ語の「asaron(枝を打たぬ)」からきているが、関係は不明だという。
種小名の caulescens は「有茎の」という意味である。
写真は5月に神代植物公園の野草展(東京山草会)で撮った。
学名:Asarum caulescens


★花見てもむむと小首を傾げるが
 葉は見事なり双葉葵は


双葉葵(フタバアオイ)

植物図鑑
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曙葵(アケボノアオイ)

曙葵(アケボノアオイ)

曙葵(アケボノアオイ)はウマノスズクサ科カンアオイ属の多年草である。
九州の長崎県、佐賀県に分布し、山地の林の中に生える。
分類上は、筑紫葵(ツクシアオイ)の変種とされている。
環境省のレッドリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
草丈は10~20センチくらいである。
葉は楕円形で先は鋭く尖り、つけ根の部分は深い心形となる。
開花時期は4~5月である。
花の色は淡い紫色ないし暗い紫色である。
萼筒は短い筒形で、萼片は長い卵形である。
本種の特徴は、萼片の内側が紫色を帯びた白色になることである。
属名の Asarum はギリシャ語の「asaron(枝を打たぬ)」からきているが、関係は不明だという。
種小名の kiusiana は「九州の」という意味である。
変種名の tubulosaは「管状の」という意味である。
写真は5月に日比谷公園の山野草展(むさしの山草会)で撮った。
学名:Asarum kiusiana var. tubulosa


★それぞれに個性を見せて寒葵
 曙の色萼に浮かべて


曙葵(アケボノアオイ)

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パンダ寒葵(パンダカンアオイ)

パンダ寒葵(パンダカンアオイ)

パンダ寒葵(パンダカンアオイ)はウマノスズクサ科カンアオイ属の常緑多年草である。
原産地は中国で、湖北省から四川省にかけて分布する。
漢名は「大葉馬蹄香」である。
草丈は10~20センチくらいである。
葉は卵形で長い柄がある。
開花時期は4~5月である。
花には花弁はなく萼片だけの花を地面に接してつける。
3枚の萼片が合着して壺形となる。
周辺部が黒紫色で、その内側が白く、コントラストが美しい。
属名の Asarum はギリシャ語の「asaron(枝を打たぬ)」からきているが、関係は不明だという。
種小名の maximum は「最大の」という意味である。
写真は3月に川口グリーンセンターの山野草展で撮った。
学名:Asarum maximum


★どことなく愛嬌のある姿して
 笑顔を誘うパンダ寒葵


パンダ寒葵(パンダカンアオイ)

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多摩の寒葵(タマノカンアオイ)

多摩の寒葵(タマノカンアオイ)

多摩の寒葵(タマノカンアオイ)はウマノスズクサ科カンアオイ属の常緑多年草である。
東京都の多摩丘陵と周辺部にのみ分布し、林の中に生える。
多摩ニュータウンの開発などで急激に個体数を減らしている。
環境省のレッドデータリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
草丈は5~20センチくらいである。
葉は長さ5~10センチの卵円形ないし幅の広い楕円形で、長い柄がある。
葉の表面は濃い緑色で鈍い艶があり、脈のへこみが目立つ。
葉のつけ根の形は心形である。
開花時期は3~4月である。
花は半ば土に埋もれて咲く。
萼筒の色は暗い紫色である。
萼筒は先がやや開いた筒形で、先は3つに裂ける。
裂片の縁は波打つ。
属名の Asarum はギリシャ語の「asaron(枝を打たぬ)」からきているが、関係は不明だという。
種小名の tamaense は「多摩の」という意味である。
写真は3月に目黒にある国立科学博物館付属自然教育園で撮った。
学名:Asarum tamaense


★急激に数を減らしているけれど
 護る取り組み必死で続き


多摩の寒葵(タマノカンアオイ)

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