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仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。

カテゴリー「オシダ科」の記事一覧

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両面羊歯(リョウメンシダ)



両面羊歯(リョウメンシダ)はオシダ科カナワラビ属の常緑多年草である。
カナワラビ属は世界に60種くらい分布する。
本種は北海道から九州にかけて分布し、低山や山地の湿った場所に普通に生える。
海外では、朝鮮半島の南部にも分布する。
和名の由来は、胞子嚢がつかない葉は表裏が同じ色で区別がつきにくいことからきている。
草丈は60~150センチくらいである。
3回羽状複葉である。
葉の形は卵状の楕円形である。
胞子嚢(胞子をつくる場所)群は葉の下部から上に向けてつく。
包膜(胞子嚢群を包みこんで保護する膜)は大形で円腎形である。
属名の Arachniodes はギリシャ語の「arachnion(クモの巣)+odes(形状をした)」からきている。
種小名の standishii はイギリス人の樹木学者「スタンディッシュ(John Standish, 1814-75)さんの」という意味である。
写真は7月に北海道鷹栖町の北邦野草園で撮った。
学名:Arachniodes standishii

★よく生えるシダも少しは写そうか
 これが名高い両面羊歯か




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深山紅羊歯(ミヤマベニシダ)



深山紅羊歯(ミヤマベニシダ)はオシダ科オシダ属(ドリオプテリス属)の多年草である。
ドリオプテリス属は北半球に250種くらいが分布する。
日本にも雄羊歯(オシダ)などが分布し、属名の和名をオシダ属という。
本種は北海道から九州にかけて分布し、山地の湿った林の中に生える。
特に北日本に多い。
海外では、朝鮮半島、中国東北部、ロシア東部などにも分布する。
夏緑性で、太い根茎が地を這い、長い柄のある葉が集まってつく。
葉は2回羽状複葉である。
長さは60~100センチくらいである。
一見すると紅羊歯(ベニシダ)に似ている。
葉の質は少し厚い紙質で、軟らかい。
葉の形は三角状の楕円形で、羽片は下のほうも短くならない。
胞子嚢(胞子をつくる場所)群は葉の上のほうにつき、胞膜(胞子嚢群を包みこんで保護する膜)は楕円形である。
属名の Dryopteris はギリシャ語の「dry(樫)+pteris(羊歯)」からきている。樫の木に着生するということから名づけられた。
種小名の monticola は「山地に生える」という意味である。
写真は7月に北海道鷹栖町の北邦野草園で撮った。
学名:Dryopteris monticola

★なかなかに区別のつかぬ羊歯だけど
 尋ねて知った深山紅羊歯




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十文字羊歯(ジュウモンジシダ)



十文字羊歯(ジュウモンジシダ)はオシダ科イノデ属の多年草である。
イノデ属は世界に200種以上あり、日本にも30種くらいある。
本種は夏緑性だが暖地では常緑性となる。
北海道から九州にかけて分布し、山地に生える。
海外では、朝鮮半島、中国、ロシア極東地域にも分布する。
和名の由来は、葉の様子が十文字槍に似ていることから名づけられた。
葉は長さが20~60センチくらいになる。
葉はたくさん出てロゼット状となる。
葉の形は三角状の長い楕円形で、先は細く尖る。
胞子嚢群は裏面に散在する。
中肋の両側に列をなすこともある。
包膜は円形で小さい。
若芽は湯がいて和え物や天ぷらとする。
属名の Polystichum はギリシャ語の「polys(多)+stichos(列)」からきている。この属の1種の胞子嚢群が多くの列をなしていることから名づけられた。
種小名の tripteron は「3つの翼のある」という意味である。
写真は7月に北海道鷹栖町の北邦野草園で撮った。
学名:Polystichum tripteron

★槍の穂に見立ててつけた名だという
 どれどれどこが似ているのかな




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明日香猪の手(アスカイノデ)



明日香猪の手(アスカイノデ)はオシダ科イノデ属の常緑多年草である。
日本固有種である。
本州の宮城県から九州の大分県にかけて分布し、海岸近くの林の中に生える。
「猪の手」の名は、芽吹き直後の状態をたとえたものである。
草丈は60~100センチくらいである。
近縁種の猪の手(イノデ)に似るが、葉の柄の下部の鱗片は細く捩れ、縁にぎざぎざ(鋸歯)がないなどの違いがあるという。
胞子嚢群は中肋と辺縁の中間に位置する。
属名の Polystichum はギリシャ語の「polys(多)+stichos(列)」からきている。この属の1種の胞子嚢群が多くの列をなしていることから名づけられた。
種小名の fibrilloso-paleaceum は「筋が多く薄い小包葉を持った」という意味である。
写真は7月に小石川植物園で撮った。
学名:Polystichum fibrilloso-paleaceum

★ゼンマイが巻いているぞとカメラ向け
 明日香猪の手のあることを知り




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雄熊蕨(オクマワラビ)



雄熊蕨(オクマワラビ)はオシダ科オシダ属の多年草である。
北海道から九州にかけて分布し、林の中や林の縁に生える。
海外では、朝鮮半島や中国にも分布する。
葉は長さが40~70センチくらいで、羽状に裂ける。
葉の柄のつけ根のほうには、艶のある黒褐色の鱗片が密生する。
胞子のう群は葉の上部半分の羽片の中肋と辺縁の中間につく。
属名の Dryopteris はギリシャ語の「dry(樫)+pteris(羊歯)」からきている。樫の木に着生するということから名づけられた。
種小名の uniformis は「1つの形の」という意味である。
写真は4月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Dryopteris uniformis

★どんな葉に育つことやら楽しみだ
 覚えておこう雄熊蕨を




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