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新・花の仲間調べ

仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。

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紫半夏(ムラサキハンゲ)



紫半夏(ムラサキハンゲ)はサトイモ科ハンゲ属の多年草である。
ハンゲ属は東アジアに9種分布する。
日本には烏柄杓(カラスビシャク)などが分布する。
半夏(はんげ)の名は生薬名からきている。
本種は烏柄杓(カラスビシャク)の変種である。
特徴は、仏炎苞(サトイモ科の肉穂花序に見られる花序を被う大形の苞)が紫色を帯びることである。
基本種と同様に日本各地に分布し、田畑や道端、草地などに生えるが、見つかるのは稀である。
草丈は30~40センチくらいである。
葉には10センチくらいの長い柄があって根元から立ち上がり、3枚の小葉が1組の葉を2~3枚つける。
1つの小葉の長さは5~10センチくらいの長い楕円形で、先は尖っている。
葉柄の中ほどにはムカゴをつける。
開花時期は5~8月である。
花茎は葉の根元で分かれ、葉より高く伸びる。
そして花茎の先端に長さ6~7センチくらいの筒状で上部が開いた苞(仏炎苞)をつける。
花は付属体につき、苞の中にある。
上部に雄花、下部に雌花がつく。
花の後にできる実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。
塊茎は半夏(はんげ)という生薬に用いられる。
鎮吐作用があり、半夏湯(はんげとう)などの漢方薬に配合される。
属名の Pinellia はイタリアの人文主義者で植物学者でもある「ピネリ(Gian Vincenzo Pinelli, 1535-1601)さん」の名からきている。
種小名の ternata は「三数の」という意味である。
品種名の atropurpurea は「暗い紫色の」という意味である。
写真は5月に神代植物公園の野草展(東京山草会)で撮った。
学名:Pinellia ternata f. atropurpurea

★仲間とは少し姿を変えたいと
 どこかお洒落な紫半夏




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