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紅花の衝羽根空木(ベニバナノツクバネウツギ)



紅花の衝羽根空木(ベニバナノツクバネウツギ)はスイカズラ科ツクバネウツギゾク属(アベリア属)の落葉低木である。
アベリア属は東アジアやメキシコに30種くらいが分布する。
また、多くの園芸品種が作出されている。
日本にも衝羽根空木(ツクバネウツギ)などが分布し、属名の和名をツクバネウツギゾク属という。
本種は衝羽根空木(ツクバネウツギ)の近縁種で、日本固有種である。
本州の関東地方から中部地方にかけて分布し、標高500メートルから2000メートルの山地に生える。
樹高は1メートルから2メートルである。
枝は細くてよく枝分かれをし、赤褐色を帯びる。
葉は卵形で、向かい合って生える(対生)。
葉の先は尾状に長く尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉のつけ根はくさび形で、短い柄がある。
開花時期は5月から6月である。
枝先に2輪ずつ濃い紅色をした筒状の花をつける。
花冠は長さが2センチくらいで、先は5つに裂ける。
花の内側には淡い紅色と橙色の網目模様があり、白い毛が生える。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
和名の由来は、5枚の萼片の形状を羽根突きの羽根に見立て、赤い花であることからきている。
属名の Abelia はイギリス人の医師で採集家の「アベル(Clarke Abel, 1789-1826)さん」の名からきている。
種小名の spathulata は「さじ形の」という意味である。
変種名の sanguinea は「血のように赤い」という意味である。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Abelia spathulata var. sanguinea

★紅色の花が何やらチャーミング
 小振りだけれどいっぱい咲かせ



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