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新・花の仲間調べ

仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。

カテゴリー「バラ科」の記事一覧

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黒皮(クロカワ)



桃(モモ)はバラ科サクラ属の落葉小高木である。
原産地は中国の北部である。
日本へも縄文時代には渡来したと考えられており、果実や花木に広く栽培されてきた。
観賞用に使う品種は花桃(ハナモモ)といい、江戸時代から改良が進められた。(桃図鑑参照)
黒皮(クロカワ)もそうした花桃(ハナモモ)の1つで、漢字では「黒川」とも書く。
八重咲きの紅花品種で少し色が濃い。
樹高は5メートルから7メートルくらいである。
樹形には立性である。
樹皮の色が黒っぽい。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は2月から4月である。
葉の展開の後に花を咲かせる。
花径は4センチくらいである。
花の後にできる実は球形の核果(水分を多く含み中に種が1つある)である。
属名の Prunus はラテン語の「plum(スモモ)」からきている。
種小名の persica は「ペルシャの」という意味である。ペルシャ経由でヨーロッパに伝わったことからきている。
写真は3月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Prunus persica 'Kurokawa'

★いろいろな漢字充てはどこからと
 膝を乗り出す古典園芸



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雲井(クモイ)



梅(ウメ)はバラ科サクラ属の落葉小高木である。
中国原産で、日本へは古代に渡来した。
雲井(クモイ)はその栽培品種の1つである。(梅図鑑参照)
樹高は3メートルから6メートルくらいである。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は3月である。
遅咲きの品種である。
葉の展開に先立って花を咲かせる。
豊後系・豊後性の淡い紅色をした八重咲きの中輪(20から25ミリ)である。
花底に向かって紅色は淡くなる。
豊後系は梅(ウメ)と杏(アンズ)との雑種である。
属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。
種小名の mume は「梅」のことである。
写真は3月に水戸市植物公園で撮った。
学名:Prunus mume 'Kumoi'

★美しいグラデーションに目を見張る
 雲井の花は乙女のごとく



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夏衣(ナツゴロモ)



梅(ウメ)はバラ科サクラ属の落葉小高木である。
中国原産で、日本へは古代に渡来した。
夏衣(ナツゴロモ)はその栽培品種の1つである。(梅図鑑参照)
樹高は3メートルから6メートルくらいである。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は2月から3月である。
遅咲きの品種である。
葉の展開に先立って花を咲かせる。
緋梅系・紅梅性の紅紫色をした一重咲きの大輪(30から40ミリ)である。
抱え咲き(完全には開かない咲き方)をする。
萼片は紅茶色をしている。
属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。
種小名の mume は「梅」のことである。
写真は3月に水戸市植物公園で撮った。
学名:Prunus mume 'Natsugoromo'

★俯きつ咲く梅の名は夏衣
 由来いかにと興味募って



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長寿梅(チョウジュバイ)



草木瓜(クサボケ)バラ科ボケ属(カエノメレス属)の落葉低木である。
カエノメレス属はアジアに数種の原種が分布し、また多くの園芸品種がある。
中国原産のカエノメレス・スペキオサに木瓜(ボケ)の和名があり、属名の和名もボケ属という。
草木瓜(クサボケ)は日本固有種である。
本州の関東地方から九州にかけて分布し、日当たりのよい丘陵地に生える。
長寿梅(チョウジュバイ)はその園芸品種である。
樹高30センチに満たない矮性種で、盆栽として人気がある。
葉は倒卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
枝には刺がある。
開花時期は周年で、年に2回か3回花をつける。
花は一重の小輪で、花の色は朱紅色ないし白である。
花弁は5枚である。
属名の Chaenomeles はギリシャ語の「chaino(開ける)+melon(リンゴ)」からきている。裂けたリンゴの意味で、熟した実に裂け目ができることから名づけられた。
種小名の japonica は「日本の」という意味である。
写真は7月に国営昭和記念公園で撮った。
学名:Chaenomeles japonica 'Chojubai'

★盆栽の世界はとても不思議だよ
 鉢の上には宇宙の見えて



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要黐(カナメモチ)



要黐(カナメモチ)はバラ科カナメモチ属(フォティニア属)の常緑小高木である。
フォティニア属は北アメリカや東アジアなどに40種くらいが分布する。
日本にも本種などが分布し、属名の和名をカナメモチ属という。
本種は、太平洋側は伊豆半島から西、日本海側は福井県から西の本州、四国、九州に分布し、山地の尾根筋などに生える。
また、生垣や庭園木として植えられる。
海外では、中国にも分布する。
樹高は5メートルから8メートルくらいである。
葉は長い楕円形で柄があり、互い違いに生える(互生)。
葉の先は鋭く尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の質は革質で艶がある。
芽吹いた葉は紅色を帯びている。
ここから赤芽黐(アカメモチ)の別名がある。
落葉前にはまた紅葉する。
開花時期は5月から6月である。
白い小さな花を円錐状にたくさんつける。
花の姿を蕎麦(ソバ)に見立てて蕎麦の木(ソバノキ)の別名もある。
材は堅く、扇の要をつくるのに用いたという。
これが要黐(カナメモチ)の名の由来である。
花の後にできる実はほぼ球形のナシ状果で、秋から冬にかけて赤く熟する。
花言葉は「賑やか」である。
園芸品種のレッドロビン(Red Robin)は本種と大要黐(オオカナメモチ)との交配種で、紅要黐(ベニカナメモチ)とも呼ばれる。
属名の Photinia はギリシャ語の「photeinos(耀く)」からきている。艶のある葉の様子から名づけられた。
種小名の glabra は「無毛の」という意味である。
写真は11月につくば植物園で撮った。
学名:Photinia glabra

★生垣を染めるがごとく要黐
 春と秋とに色づき燃えて




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