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新・花の仲間調べ

仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。

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幽谷蘭(ユウコクラン)



幽谷蘭(ユウコクラン)はラン科クモキリソウ属(リパリス属)の多年草である。
リパリス属は世界に広く400種くらい分布する地生種で、中には着生種もある。
日本にも雲霧草(クモキリソウ)などが分布するので、属名の和名をクモキリソウ属という。
本種は九州の南部から沖縄にかけてと伊豆七島に分布し、山地の林の中に生える。
海外では、台湾、中国南部、東南アジア、インド、ヒマラヤなどにも分布する。
草丈は20センチから40センチくらいである。
葉は幅の広い楕円形で、2枚から5枚くらいつく。
葉は暗い緑色で厚みがあり、艶がある。
開花時期は4月から6月くらいである。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、暗い紅紫色の花をつける。
花の色は黄緑色のものもある。
属名の Liparis はギリシャ語の「liparos(輝く)」からきている。滑らかで艶のある葉を持つことから名づけられた。
種小名の formosana は「台湾の」という意味である。
写真は6月につくば植物園で撮った。
学名:Liparis formosana(syn. Liparis bituberculata var. formosana)

★南国に咲く蘭の花大柄で
 見栄えがするねこの仲間でも




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リベルティア・パニクラタ



リベルティア・パニクラタはアヤメ科リベルティア属の多年草である。
リベルティア属は南半球に15種くらいが分布する。
本種の原産地はオーストラリアの東部である。
クイーンズランド州、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州に分布し、海岸に近い熱帯雨林や湿った林の中に生える。
種小名の読み方は「パニクラータ」とするものもある。
草丈は20~60センチくらいである。
根際から生える葉は線形である。
自生地での開花時期は9~11月くらいである。
日本では5~6月に咲く。
葉よりも短い花茎を伸ばし、数輪ずつ小さな白い花をつける。
花径は15ミリくらいで、花被片は6枚である。
外花披片は倒卵形、内花披片は卵形である。
雄しべが花冠から突き出している。
花の後にできる実は球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Libertia はベルギー人の植物学者「リベール(Marie-Anne Libert, 1782-1865)さん」の名からきている。
種小名の paniculata は「円錐花序の」という意味である。
写真は5月につくば植物園で撮った。
学名:Libertia paniculata

★赤道を越えた先には珍しい
 花があるよね緑の中に




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雉隠し(キジカクシ)



雉隠し(キジカクシ)はユリ科クサスギカズラ属(アスパラガス属)の多年草である。
分類体系によっては(APGIII)クサスギカズラ科(キジカクシ科)とされる。
アスパラガス属は世界に300種くらい分布する。
原語に近い読み方をすればアスパラグス属となるが、アスパラガスが一般化しているのであまり使われない。
日本にも草杉蔓(クサスギカズラ)などが分布するので、属名の和名はクサスギカズラ属という。
なお、学者によってはキジカクシ属とするものもある。
本種は北海道から九州にかけて分布し、山地の林の縁などに生える。
海外では、シベリア、ウスリー、サハリン、朝鮮半島、中国東北部などにも分布する。
草丈は50~100センチくらいである。
茎は円柱状で稜線があり、上部で枝分かれをする。
葉は退化しており、糸のような葉状枝といわれるものになっている。
葉状枝は緑色で、羽状複葉のように見える。
開花時期は5~6月である。
雌雄異株である。
葉の脇に緑白色をした小さな花を3つか4つつける。
花径は2~3ミリで、花被片が6枚からなる。
雄花には雄しべが6本ある。
雌花の雄しべは退化しており、雌しべが1本ある。
花の後にできる実は球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で、熟すと赤くなる。
アスパラガスの仲間で、若芽は食用とされる。
属名の Asparagus はギリシャ語の「a(強勢語)+sparasso(引き裂く)」からきている。はなはだしく裂けるという意味で、葉の状態を表している。
種小名の schoberioides は「アカザ科(Schoberia)に似た」という意味である。
写真は5月に高尾山野草園で撮った。
学名:Asparagus schoberioides

★アスパラを思わすような雉隠し
 緑の幕を張ったみたいに




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莪朮(ガジュツ)



莪朮(ガジュツ)はショウガ科ウコン属の多年草である。
原産地はマレーシア、インド、ヒマラヤである。
根茎を生薬で莪朮(がじゅつ)といい、芳香健胃作用がある。
日本へいつごろ渡来したかははっきりしない。
1603年(慶長8年)に薩摩藩主の島津義弘が種子島久時に薬方を伝授したとの記録があるという。
明の時代の生薬研究書「本草網目」にも記載がある。
今日では屋久島、奄美大島、沖縄などで自生し、栽培もされている。
草丈は50~100センチくらいである。
葉は長い楕円形で先が尖り、長い柄がある。
側脈が隆起し、葉脈に沿って紫紅色の筋がある。
開花時期は5~6月である。
茎先の葉の間から長さ20センチくらいの花穂を出す。
花のように見えるのは苞である。
苞は淡い緑色で、上のほうの苞の先は淡い紅色になる。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Curcuma はアラビア語の「kurkum(黄色)」からきている。根茎から黄色の色素を得ることから名づけられた。
種小名の phaeocaulis は「褐色の茎の」という意味である。
写真は5月に小石川植物園で撮った。
学名:Curcuma phaeocaulis(syn. Curcuma zedoaria)

★古くより薬効ありと伝えらる
 莪朮の花の先は紫




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雄薮虱(オヤブジラミ)



雄薮虱(オヤブジラミ)はセリ科ヤブジラミ属の越年草である。
本州から沖縄にかけて分布し、道端や河原に生える。
海外では、朝鮮半島や台湾、中国にも分布する。
草丈は30~80センチくらいである。
茎は直立し、上部で枝分かれをする。
茎には下向きの毛が生えている。
葉は2~3回羽状に切れ込む複葉で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は4~5月である。
枝分かれをしたそれぞれの先に散形花序(枝先に1個つずつ花がつく)を出し、4~10個くらいの白い小さな花をつける。
花径は2ミリくらいで、花弁は5枚である。
花の色は紫色を帯びるものもある。
花の後にできる実は紫褐色をした5ミリくらいの楕円形で、棘のような毛が生えている。
実は人の衣服や動物の毛について運ばれる。
この様子を「虱」にたとえ、藪に生えるというのが名の由来である。
近縁種の薮虱(ヤブジラミ)よりも大形なので「雄」を冠する。
属名の Torilis はフランスの自然科学者アダムソン(M. Adanson, 1727-1806)が用いた語で「曖昧な」という意味である。
種小名の scabra は「ざらつく」という意味である。
写真は5月に国立科学博物館附属目黒自然教育園で撮った。
学名:Torilis scabra

★どことなくユーモラスだよ実の形
 名がかわいそう雄薮虱は




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