新・花の仲間調べ
仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。
夏椿(ナツツバキ)
- 2016/07/23 (Sat)
- ツバキ科 |
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夏椿(ナツツバキ)はツバキ科ナツツバキ属(ステワルティア属)の落葉高木である。
ステワルティア属は東アジアや北アメリカなどに25種が分布する。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)
日本にも本種などが分布し、属名の和名はナツツバキ属という。
本種は本州の宮城県から九州にかけて分布し、山地に生える。
海外では、朝鮮半島の南部にも分布する。
和名の由来は、花が椿(ツバキ)に似ていて夏に咲くことからきている。
なお、寺の敷地内に沙羅双樹(サラソウジュ)として植えられることが多い。
仏教では釈迦が沙羅双樹の下で涅槃に入ったとされている。
沙羅双樹(サラソウジュ)はフタバガキ科の樹木だが、日本では夏椿(ナツツバキ)がこの樹木と誤認されたのだという。
そのため別名を沙羅の樹(シャラノキ)という。
樹高は5メートルから15メートルくらいである。
樹皮は紅色を帯びており、平滑である。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は6月から7月である。
葉の脇に花径5センチから6センチの白い花をつける。
花弁は5枚である。
花弁には皺があり、外側の1枚は緑色を帯びる。
雄しべはたくさんあり、花糸は黄色い。
花は一日花で、咲いた後は椿(ツバキ)と同様に花の形そのままで木の下に落ちる。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
花言葉は「愛らしさ」である。
俳句では「沙羅の花」が夏の季語である。
7月15日の誕生花である。
属名の Stewartia はイギリス人の政治家で植物愛好家の「ジョン・スチュワート(John Stuart, 1713-1792)さん」の名からきている。
種小名の pseudocamellia は「ツバキ属(Camellia)に似た」という意味である。
写真は6月に川口市立グリーンセンターで撮った。
学名:Stewartia pseudocamellia
★一日の命なればと白き肌
風にそよがせ夏椿咲く
☆真っ白な花はそのまま落ちるとも
ただ一日の命尊く
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山百合(ヤマユリ)
- 2016/07/14 (Thu)
- ユリ科 |
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山百合(ヤマユリ)はユリ科ユリ属(リリウム属)の多年草である。
リリウム属は北半球の温帯を中心に100種くらいが分布する。
また、膨大な数の園芸品種が作出されている。
日本では古くから「ゆり」の呼称が用いられており、属名の和名はユリ属という。
「ゆり」の由来には諸説があり、中国名からきた「百合」の字が後から充てられたようである。
本種は日本固有種である。
本州の東北地方から本州の近畿地方にかけて分布し、山地の林の縁や草地に生える。
また、庭植えにされる。
「山百合」の名称が充てられるようになったのは明治時代以降のことで、それ以前はそれぞれの地域名などで呼ばれていた。
草丈は100センチから150センチくらいである。
葉は披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は7月から8月である。
茎先に香りのよい漏斗状の花をつける。
花径は20センチくらいあり、大形である。
花被片は6枚である。
花の色は白く、花被片の先端が反り返るように横向きに咲く。
花被片の真ん中には黄色の筋が入り、赤褐色の斑点がある。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
鱗茎を乾燥させたものを生薬で百合(ひゃくごう)といい、鎮咳、解熱、利尿などの薬効がある。
また、鱗茎は食用にもなる。
神奈川県では「県の花」に指定されている。
花言葉は「荘厳」である。
俳句の季語は夏である。
7月14日の誕生花である。
属名の Lilium はギリシャ語の「leirion(白)」からきている。マドンナリリーの白い花を念頭に名づけられたものである。
種小名の auratum は「黄金色の」という意味である。
写真は7月に芦ノ湖野草園で撮った。
学名:Lilium auratum
★山百合のここにいますと咲く姿
息飲むように佇み眺め
☆どこからか香り誘う山百合に
姿なくとも想いを馳せて
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ロスコエア・プルプレア
- 2016/07/08 (Fri)
- ショウガ科 |
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ロスコエア・プルプレアはショウガ科ロスコエア属の多年草である。
ロスコエア属は中国南西部からヒマラヤにかけて21種が分布する。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)
この属の植物はまるでランの仲間のように見えることで知られる。
本種は中国の雲南省やインド北西部、ネパール、ブータンなどのヒマラヤ地方に分布し、標高2700メートルから3000メートルの草地や林の中に生える。
中国名は象牙参という。
園芸的には地植え、鉢植えができる。
草丈は20センチから30センチくらいである。
根際から生える葉は披針形(笹の葉のような形)である。
開花時期は6月から7月である。
茎先に花径7センチくらいの紫色の花を数輪つける。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Roscoea はリバプール植物園の創設者で収集家だった「ロスコー(William Roscoe, 1753-1831)さん」の名からきている。
種小名の purpurea は「紫色の」という意味である。
写真は7月に京都府立植物園で撮った。
学名:Roscoea purpurea
★美しい花の姿にはっとする
ヒマラヤ背負えばさぞや見事と
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花火韮(ハナビニラ)
- 2016/07/06 (Wed)
- ユリ科 |
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花火韮(ハナビニラ)はユリ科ネギ属(アリウム属)の多年草である。
分類体系によっては(APG第3版)ヒガンバナ科とされる。
APG体系でも初期にはネギ科とされていたが、ネギ科は第3版でヒガンバナ科の亜科に移行した。
アリウム属は北半球を中心に800種くらいが分布する。
また、多くの園芸品種が作出されている。
代表種は葱(ネギ)で、属名の和名はネギ属とされる。
本種は中国(黒龍江省、吉林省、遼寧省、河北省)、モンゴル、シベリアに分布し、標高100メートルから2000メートルの湿った草地や山の斜面、沿岸砂丘などに生える。
中国名は長梗韭という。
ハナビニラ属(Caloscordum)に分類されたこともあるが、現在はネギ属に統合されている。
草丈は20センチから50センチくらいである。
根際から生える葉は線形である。
開花時期は7月から9月である。
茎先に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、小さな淡い紅紫色の花をたくさんつける。
花被片の長さは7ミリから10ミリくらいで、花被片は6枚である。
雄しべは6本である。
韮(ニラ)のような臭いはしない。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Allium はニンニクの古いラテン名で、「alere ないし halium(どちらも「臭う」)」からきている。
種小名の neriniflorum は「ネリネ属(Nerine)のような花の」という意味である。
写真は7月に京都府立植物園で撮った。
日本ではまだほとんど紹介されていない。
学名:Allium neriniflorum(異名:Caloscordum neriniflorum)
★せっかくの名前もらった花火韮
夏の夜空に負けず花咲け
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中尊寺蓮(チュウソンジハス)
- 2016/07/04 (Mon)
- ハス科 |
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中尊寺蓮(チュウソンジハス)はハス科ハス属(ネルンボ属)の多年草である。
ネルンボ属は蓮(ハス)と北アメリカ原産の黄花蓮(キバナハス)の2種が分布する。
日本へも蓮(ハス)が古い時代に渡来しており、属名の和名をハス属という。
蓮(ハス)の原産地はインドとその周辺地域である。
日本へは中国を通じて伝わり、池や水田で栽培されてきた。
また、仏教では西方浄土に神聖な蓮の池があると信じられているため、寺の境内にも蓮池が多い。
本種の再生は、大賀蓮(オオガハス)で知られる大賀一郎博士が1950年に藤原泰衡(奥州藤原氏四代)の首桶から蓮の種子を発見したことに端を発する。
その後、中尊寺から依頼を受けた大賀門下の長島時子教授が1993年に発芽に成功し、1998年に開花にも成功して中尊寺の池に植えられた。
以上の由来から別名を泰衡蓮(ヤスヒラハス)ともいう。
およそ800年の歴史を経てよみがえった古代蓮である。
草丈は1メートルくらいである。
葉の形は偏円形で水面から立ち上がり、水をはじく。
開花時期は6月から7月である。
花の色は淡い鮮やかな紅色で、花弁数18枚の一重咲きである。
花径は20センチくらいある。
朝には開花し、午後には閉じてしまう。
花の後にできる実は蜂の巣状の堅果(皮が堅く、種と接触せずに種を包んでいる果実)である。
俳句では、「蓮の花」が夏の季語である。
東日本大震災の犠牲者への鎮魂と復興推進のシンボルとして東北各地への移植が進められている。
属名の Nelumbo はハスを指すスリランカでの現地語からきている。
種小名の nucifera は「堅果を持った」という意味である。
写真は7月に中尊寺で撮った。
学名:Nelumbo nucifera 'Chusonji-hasu'
★由緒ある蓮とはついぞ知らぬまま
撮った画像に鎮魂籠めて
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