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新・花の仲間調べ

仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。

カテゴリー「ナス科」の記事一覧

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酸漿(ホオズキ)



酸漿(ホオズキ)はナス科ホオズキ属の多年草である。
漢字では「鬼灯」とも書く。
原産地は中国の南部などである。
日本へは古い時代に栽培用として渡来した。
草丈は30~80センチである。
葉は広卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の縁には少数の大きなぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~7月である。
葉の脇に花径1~2センチの白い花を下向きにつける。
花冠は5つに裂け、ナス科の仲間のピーマンや唐辛子の花とよく似ている。
花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)である。
萼が著しく大きくなって袋状に実を包む。
根は生薬名を酸漿(さんしょう)といい、鎮咳・利尿薬として利用される。
俳句では「酸漿」が秋の季語、「酸漿の花」は夏の季語である。
属名の Physalis はギリシャ語の「physa(気泡)」からきている。膨らんだ萼の様子から名づけられた。
種小名の alkekengi はホオズキのアラビア語からきている。
変種名の franchetii は日本の植物を研究したフランス人の植物分類学者「フランシェ(A. R. Franchet, 1834-1900)さんの」という意味である。
写真は10月に板橋区立赤塚植物園で撮った。
花の写真は6月に都立木場公園で撮った。
学名:Physalis alkekengi var. franchetii


★過ぎし日は夢にありせば檻の中
 思い閉ざして落日燃ゆる




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長葉枸杞(ナガバクコ)



長葉枸杞(ナガバクコ)はナス科クコ属の落葉低木である。
原産地は中国の西北部で、寧夏地区を中心に栽培されている。
樹高は1メートルから2メートルである。
葉は長い楕円形で、向かい合って生える(対生)。
開花時期は8月から10月である。
淡い紫色の花をつける。
花冠は鐘形で、先は5つに裂ける。
花の後にできる実は楕円形の液果(水分が多く柔らかい果皮をもつ果実)で、赤く熟する。
枸杞(クコ)と同様に、果実、根皮、葉は、それぞれ生薬の枸杞子(くこし)、地骨皮(じこっぴ)、枸杞葉(くこよう)とされる。
特に枸杞子(くこし)は本種のものが高級とされる。
属名の Lycium は中央アジアに生えていた「lycion(潅木名)」からきている。棘が多いという共通点があって転用された。
種小名の barbarum は「異国の」という意味である。
写真は9月に京都府立植物園で撮った。
学名:Lycium barbarum


★枸杞にさえ別の種類があるのかと
 驚きながら違いを探し




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銀盃草(ギンパイソウ)



銀盃草(ギンパイソウ)はナス科アマモドキ属(ニーレンベルギア属)の多年草である。
漢字では「銀杯草」とも書く。
原産地はアルゼンチン、チリである。
日本へは明治時代の末期に渡来した。
草丈は5~10センチくらいである。
茎は地を這って広がる。
葉はへら形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は6~8月である。
花径3~4センチの乳白色の花を上向きにつける。。
花冠は筒状で、先が5つに裂けて広がり、盃のような形になる。
花冠には皺が寄っている。
花の真ん中は黄色い。
雄しべは4本、仮雄しべが1本ある。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Nierembergia はスペインの植物学者「ニーレンベルク(J. E. Nieremberg)さん」の名からきている。
種小名の repens は「匍匐する」という意味である。
写真は6月につくば植物園で撮った。
学名:Nierembergia repens


★銀杯に受ける滴は銀の雨
 しばし宿りて地を潤わせ




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ブルグマンシア・ベルシコロル

ブルグマンシア・ベルシコロル

ブルグマンシア・ベルシコロルはナス科キダチチョウセンアサガオ属の蔓性常緑低木である。
種小名の読み方は「ウェルシコロル」や「ヴェルシコロル」とするものもある。
原産地は南アメリカのエクアドルである。
英名はエンゼルストランペット(angel's trumpet)である。
これは、キダチチョウセンアサガオ属の総称である。
樹高は4~5メートルくらいである。
葉は大きな楕円形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は10~11月くらいである。
暖地では周年開花をする。
葉の脇から大形のラッパ状の花を垂れ下げる。
花の長さは30センチから60センチくらいある。
花の色は白から淡いオレンジ色に変わる。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
種子や葉には猛毒のアルカロイドが含まれる。
属名の Brugmansia はドイツの博物学者「ブルグマン(S. J. Brugmans)さん」の名からきている。
種小名の versicolor は「種々の色のある」という意味である。
写真は2月に新宿御苑の温室で撮った。
学名:Brugmansia versicolor


★この花のどこが天使と思いつつ
 不気味な様をじっと見上げて


ブルグマンシア・ベルシコロル

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瑠璃色蔓茄子(ルリイロツルナス)

瑠璃色蔓茄子(ルリイロツルナス)

瑠璃色蔓茄子(ルリイロツルナス)はナス科ナス属の常緑蔓性低木である。
原産地は西インド諸島である。
現在では熱帯地域で広く植栽され、逸出したものが熱帯雨林の林の縁などで野生化している。
日本では沖縄に帰化している。
別名を房成蔓茄子(フサナリツルナスビ)ともいう。
学名のソラヌム・シーフォーシアヌムで表示するものもある。
樹高は3~4メートルくらいになる。
他の樹木などに絡みついて伸びる。
全体に毛や棘は生えていない。
葉は卵形で羽状に裂け、互い違いに生える(互生)。
開花時期は7~8月である。
暖地では周年開花をする。
葉の脇から集散花序を(最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して花がつく)を出し、花径2~3センチの青紫色の花をたくさんつける。
花径は3センチくらいである。
花冠は鐘状で先が星形に5つに裂ける。
雄しべは5本である。
黄色い葯(雄しべの花粉を入れる袋)が目立つ。
花の後にできる実は直径5~10ミリくらいの球形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、真っ赤に熟する。
属名の Solanum はラテン語の「solamen(安静)」からきているという説がある。
種小名の seaforthianum は収集した「シーフォース(L. Seaforth)さんの」という意味である。
写真は10月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Solanum seaforthianum


★熱帯のジャングルの中這い登り
 咲かせる花は瑠璃の輝き


瑠璃色蔓茄子(ルリイロツルナス)

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