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カテゴリー「ユリ科」の記事一覧

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高隈杜鵑(タカクマホトトギス)

高隈杜鵑(タカクマホトトギス)

高隈杜鵑(タカクマホトトギス)はユリ科ホトトギス属の多年草である。
鹿児島県の大隅半島に分布し、山地の岩場や林の縁などに生える。
環境省のレッドデータリスト(2007)では、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては『絶滅危惧』に移行する可能性のある種」である準絶滅危惧(NT)に登録されている。
草丈は30センチから100センチくらいである。
全草ほぼ無毛である。
茎は普通は斜上するが、弓なりに垂れることもある。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉のつけ根の部分は茎を抱く。
開花時期は9月から11月くらいである。
茎先や葉の脇に淡い黄色の花を上向きにつける。
花被片には赤褐色の斑点が疎らにつく。
「高隈」は大隈半島にある高隈山に因む。
写真は9月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Tricyrtis ohsumiensis


★めずらしい花に出合えば元気出る
 だけどどこまで広がるのやら


高隈杜鵑(タカクマホトトギス)

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白杜鵑草(シロホトトギス)

白杜鵑草(シロホトトギス)

杜鵑草(ホトトギス)はユリ科ホトトギス属の多年草である。
漢字では「時鳥草」とも書く。
日本固有種である。
北海道から九州にかけて分布し、丘陵や低山の半日陰に生える。
稀に白花のものがあり、白杜鵑草(シロホトトギス)という。
草丈は40センチから100センチくらいである。
茎には上向きに褐色の毛が密生している。
また、直立するものもあるが、多くはやや垂れ下がる。
葉は細長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はなく、つけ根は茎を抱く。
開花時期は9月から11月である。
葉の脇に白い花を1輪から3輪上向きにつける。
花びら(花被片)は6枚で、斜め上に向かって開く。
喉の部分に黄色い斑点がある。
花びらの内側には6本の雄しべがある。
その内側に花柱(雌しべ)がある。
花柱は深く3つに裂け、更に先が2つに裂ける。
写真は9月に京都府立植物園で撮った。
俳句の季語は秋である。
学名:Tricyrtis hirta form. albescens


★くるりんと一皮剥いたみたいだよ
 さっぱりとした白杜鵑草


白杜鵑草(シロホトトギス)

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台湾杜鵑草(タイワンホトトギス)

台湾杜鵑草(タイワンホトトギス)

台湾杜鵑草(タイワンホトトギス)はユリ科ホトトギス属の多年草である。
日本では、沖縄県の沖縄本島、西表島に分布する。
環境省のレッドデータリスト(2007)では、「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」である絶滅危惧IA類(CR)に登録されている。
台湾ではごく普通に生える。
園芸品種としてよく栽培される。
また、本州の関東地方から九州にかけて逸出したものが野生化している。
草丈は60センチから100センチくらいである。
葉は細長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はなく、つけ根は茎を抱く。
開花時期は9月から11月である。
茎先で枝分かれし、そこにやや小形の花が上向きにたくさんつく。
花被片は6枚で斜めに開く。
花被片の色は淡い紅色で、赤紫色の斑点が入る。
花冠のつけ根の部分には黄色い斑紋がある。
外花被片のつけ根の部分には球状のふくらみが2つずつある。
本州を中心に自生する杜鵑草(ホトトギス)とよく似るが、ホトトギスは葉の脇に1輪から3輪つくので区別できる。
写真は10月に小石川植物園で撮った。
学名:Tricyrtis formosana


★南からやってきたけどこの地なら
 自由気儘に花も咲かせる


台湾杜鵑草(タイワンホトトギス)

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山杜鵑草(ヤマホトトギス)

山杜鵑草(ヤマホトトギス)

山杜鵑草(ヤマホトトギス)はユリ科ホトトギス属の多年草である。
日本固有種である。
北海道の南西部から九州にかけて分布し、山野に生える。
草丈は30センチから80センチくらいである。
葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は8月から10月くらいである。
茎先と葉の脇から散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、白地に紅紫色の斑点がある花をつける。
花冠の長さは15ミリから20ミリくらいである。
花被片は6枚あり、強く反り返る。
杜鵑草(ホトトギス)の場合は、花被片は全開せず斜めに開く。
山路の杜鵑草(ヤマジノホトトギス)の場合は、花被片は全開するが反り返らない。
写真は9月に市川市万葉植物園で撮った。
学名:Tricyrtis macropoda


★やっと見る花の姿に頷きつ
 目に焼きつける山杜鵑草


山杜鵑草(ヤマホトトギス)

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山路の杜鵑草(ヤマジノホトトギス)

山路の杜鵑草(ヤマジノホトトギス)

山路の杜鵑草(ヤマジノホトトギス)はユリ科ホトトギス属の多年草である。
日本固有種である。
北海道の南西部から九州にかけて分布し、山地の林の中や林の縁に生える。
草丈は30センチから80センチくらいである。
葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は鋭く尖り、つけ根は茎を抱く。
開花時期は7月から10月である。
茎先や葉の脇に毛の生えた花柄を出し、白くて紫色の斑点のある花を1輪か2輪つける。
杜鵑草(ホトトギス)とよく似ているが、6枚の花びら(花被片)は水平に開く。
花の真ん中には花粉をつけた雄しべが6本ある。
雌しべは深く3つに裂け、それが更に2つに裂けている。
また、雄しべと雌しべが合わさって柱のようになった部分には斑点がない。
これも山路の杜鵑草(ヤマジノホトトギス)の特徴である。
名の由来は、花被片にある斑点をホトトギスの胸にある模様に見立てたものである。
写真は8月に日光植物園で撮った。
学名:Tricyrtis affinis


★ホトトギス今は南の地に在りや
 花が姿の形見残して


山路の杜鵑草(ヤマジノホトトギス)

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