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新・花の仲間調べ

仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。

カテゴリー「キク科」の記事一覧

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項垂れ鰭薊(ウナダレヒレアザミ)



項垂れ鰭薊(ウナダレヒレアザミ)はキク科ヒレアザミ属の多年草である。
原産地はユーラシア大陸である。
花がよい香りを放つので麝香薊(ジャコウアザミ)の別名がある。
近縁種の鰭薊(ヒレアザミ)は日本に帰化しており、本種も進入が危惧されている。
草丈は100~150センチくらいである。
茎は直立して枝分かれをする。
茎には翼(よく)という表皮が変化した膜のようなものがあり、先には棘がある。
和名は、これを魚の鰭にたとえたものである。
葉は羽状に裂け、互い違いに生える(互生)。
葉の縁には鋭い棘がある。
開花時期は5~7月である。
花径30~50ミリくらいの紅紫色の花(頭花)が1輪ずつ下向きにつく。
頭花は筒状花からなる。
総苞片(花序全体を包む葉の変形したもの)も鋭い披針形で、棘のようになって反り返る。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Carduus はラテン語でラシャカキグサなどを表す言葉が転用された。
種小名の nutans は「頷く」という意味である。
写真は6月に木場公園の外来植物園で撮った。
学名:Carduus nutans


★ただ独り俯き咲くの風情見て
 危うきなるもついほだされて




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アポイ東菊(アポイアズマギク)



アポイ東菊(アポイアズマギク)はキク科ムカシヨモギ属の多年草である。
北海道固有種である。
日高山系アポイ岳、夕張山系崕山、天塩山系パンケ山などに分布し、高山の礫地や草地に生える。
環境省のレッドリスト(2007)では、「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」である絶滅危惧IA類(CR)に登録されている。
深山東菊(ミヤマアズマギク)の狭葉型変種とされている。
深山東菊(ミヤマアズマギク)と比べると、葉がより細いことが異なる。
蛇紋岩地に適応できるように変化したものである。
また、アポイ東菊(アポイアズマギク)は花の色も白いものが多い。
草丈は10~15センチくらいである。
花茎は暗い紫色を帯びる。
根際から生えるへら形の葉は、幅が狭く毛が少ない。
開花時期は5~7月である。
茎先に花径25ミリから30ミリくらいの花(頭花)を1輪ずつつける。
花の周りにつく舌状花は普通は白いが、赤紫色を帯びるものもある。
また、咲き終わりには赤味を帯びる。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Erigeron はギリシャ語の「eri(早い)+geron(老人)」からきている。元々はノボロギクにつけられた名で、灰白色の軟毛におおわれ、早く花が咲くという意味である。
種小名の thunbergii はスウェーデンの植物学者で日本の植物を研究した「ツンベルク(C. P. Thunberg)さんの」という意味である。
亜種名の glabratus は「やや滑らかな」という意味である。
変種名の angustifolius は「細葉の」という意味である。
写真は10月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。
学名:Erigeron thumbergii ssp. glabratus var. angustifolius


★この岩に負けるものかとへばりつき
 咲かせた花は白く輝き




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姫鋸草(ヒメノコギリソウ)



姫鋸草(ヒメノコギリソウ)はキク科ノコギリソウ属の多年草である。
学名のアキレア・トメントサで表示するものもある。
原産地はヨーロッパである。
比較的寒く乾燥した草地に生える。
英名はウーリーヤロウ(wooly yarrow)である。
草丈は20~30センチくらいである。
茎は地面を這って横に広がる。
葉は披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。
葉には毛が密生し、縁には鈍いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~7月くらいである。
茎先で枝分かれをし、小さな黄色い花(頭花)を固まってつける。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Achillea は古代ギリシャの医師「アキレス(Achilles)」の名からきている。彼の手で有効成分が発見されたことから名づけられた。
種小名の tomentosa は「密に細かな綿毛のある」という意味である。
写真は4月に大阪市の咲くやこの花館で撮った。
学名:Achillea tomentosa


★ふんわりと綿毛に包まれ背を低く
 寒さは平気乾燥も好き



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毬雄菜揉み(イガオナモミ)

毬雄菜揉み(イガオナモミ)

毬雄菜揉み(イガオナモミ)はキク科オナモミ属の一年草である。
原産地はヨーロッパである。
戦後に渡来したものが日本各地に広がり、草地や荒れ地などに生える。
草丈は50~150センチくらいである。
葉は幅の広い卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉は3つに浅く裂け、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の表面はざらつく。
雌雄同株である。
開花時期は7~10月くらいである。
茎先や葉の脇から円錐状の花序を出し、白っぽい黄緑色の花(頭花)をつける。
雄花は茎の上方につき、雌花は下方につく。
花の後にできる実は総苞に包まれた果苞で、周りに棘がある。
果苞や棘には毛が生える。
衣服や動物の毛に付着して散布される。
属名の Xanthium はギリシャ語の「xantho(黄色い)」からきている。
種小名の italicum は「イタリアの」という意味である。写真は9月に木場公園の外来植物園で撮った。
学名:Xanthium italicum


★大きくて毛が一杯の実の姿
 仲間と違うねよく見てごらん


毬雄菜揉み(イガオナモミ)

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大雄菜揉み(オオオナモミ)

大雄菜揉み(オオオナモミ)

大雄菜揉み(オオオナモミ)はキク科オナモミ属の一年草である。
原産地はメキシコである。
戦前に帰化したものが日本各地に広がり、道端や空き地などに生える。
「史前帰化植物」である雄菜揉み(オナモミ)を駆逐し、日本の侵略的外来種ワースト100に選ばれている。
草丈は50~200センチくらいである。
葉は大きな幅の広い卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉は3つから5つに中ほどまで裂け、縁に不揃いの粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の表面には細かい毛があり、裏面はざらつく。
雌雄同株である。
開花時期は9~12月くらいである。
茎先や葉の脇から円錐状の花序を出し、白っぽい黄緑色の花(頭花)をつける。
雄花は茎の上方につき、雌花は下方につく。
花の後にできる実は総苞に包まれた果苞で、周りに棘がある。
衣服や動物の毛に付着して散布される。
属名の Xanthium はギリシャ語の「xantho(黄色い)」からきている。
種小名の occidentale は「西方の」という意味である。
写真は9月に木場公園の外来植物園で撮った。
学名:Xanthium occidentale


★大形で葉っぱも大きい大雄菜揉み
 荒々しくて不気味な姿


大雄菜揉み(オオオナモミ)

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