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仲間ごとに分類して季節の花をお届けします。

カテゴリー「ユリ科」の記事一覧

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葱(ネギ)

葱(ネギ)

葱(ネギ)はユリ科ネギ属の多年草である。
原産地はシベリアである。
紀元前5000年ころには既にペルシャで栽培されていたという。
日本へは古い時代に朝鮮から伝わり、平安時代には一般に広まった。
草丈は40~50センチである。
茎も葉も緑白色の円筒形で、粘液を含む。
茎の下部は莢状に重なり合う。
開花時期は4~5月である。
葉の間から花茎を立て、先に緑白色の小さな花を球状に密集させる。
花序は開花するまで薄い苞(花のつけ根につく葉の変形したもの)に包まれている。
花は花被片が6枚、雄しべ6本、雌しべ1本からなる。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
土を盛って栽培して白い部分を食べる根深葱(ネブカネギ)と緑の葉を食べる葉葱(ハネギ)とがある。
属名の Allium はニンニクの古いラテン名である。
種小名の fistulosum は「管状の」という意味である。
写真は4月につくば植物園で撮った。
学名:Allium fistulosum


★美味いとは思わぬけれど葱の花
 咲けば咲いたでまた一風情


葱(ネギ)

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大鳴子百合(オオナルコユリ)

大鳴子百合(オオナルコユリ)

大鳴子百合(オオナルコユリ)はユリ科アマドコロ属の多年草である。
分類体系によってはスズラン科とされる。
北海道から九州にかけて分布し、平地や山地の林の中に生える。
海外では、朝鮮半島にも分布する。
別名を山鳴子百合(ヤマナルコユリ)という。
草丈は80~130センチくらいである。
茎の断面は丸く、毛は生えない。
葉は楕円形で、密に互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、つけ根の部分には短い柄がある。
開花時期は5~7月である。
葉の脇に淡い緑色をした筒状の花を2~4輪吊り下げる。
花被片6枚が合着しており、長さは25~40ミリくらいある。
雄しべは6本である。
花の後にできる実は直径1センチくらいの球形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、黒紫色に熟する。
和名の由来は、茎から垂れる花の姿が鳴子に似ていて大きいというところからきている。
「鳴子」というのは、竹筒が板にぶつかると音が出る仕掛けで、雀などの小鳥を追い払うために用いる。
属名の Polygonatum はギリシャ語の「polys(多)+gonu(節)」からきている。根茎にたくさんの節があることから名づけられた。
種小名の macranthum は「大きな花の」という意味である。
写真は5月に神代植物公園の野草展(東京山草会)で撮った。
学名:Polygonatum macranthum


★比べればくっきりわかるその違い
 大形の花大鳴子百合


大鳴子百合(オオナルコユリ)

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深山鳴子百合(ミヤマナルコユリ)

深山鳴子百合(ミヤマナルコユリ)

深山鳴子百合(ミヤマナルコユリ)はユリ科アマドコロ属の多年草である。
分類体系によってはスズラン科とされる。
北海道から九州にかけて分布し、低山や山地の林の中に生える。
海外では、朝鮮半島にも分布する。
「深山」の名がつくが高い山に生えるわけではない。
草丈は30~70センチくらいである。
葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。
葉の裏面は粉白色を帯びる。
開花時期は5~6月である。
葉の脇から斜めに柄を延ばし、左右に1輪ずつの花を数段つける。
花は白い筒形で、先は浅く6つにさける。
花の先は淡い緑色を帯びる。
花の後にできる実は球形の液果(水分が多く柔らかい果皮をもつ果実)で、黒紫色に熟する。
属名の Polygonatum はギリシャ語の「polys(多)+gonu(節)」からきている。根茎にたくさんの節があることから名づけられた。
種小名の lasianthum は「長い軟毛のある花の」という意味である。
写真は5月に神代植物公園野草展(東京山草会)で撮った。
学名:Polygonatum lasianthum


★地味ながら品良く見える山野草
 深山つけども深山に生えず


深山鳴子百合(ミヤマナルコユリ)

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緑瓔珞(ミドリヨウラク)

緑瓔珞(ミドリヨウラク)

緑瓔珞(ミドリヨウラク)はユリ科アマドコロ属の多年草である。
分類体系によってはスズラン科とされる。
本州の中国地方から四国、九州にかけて分布し、山地の草原に生える。
海外では、朝鮮半島や中国にも分布する。
「瓔珞」は仏像を飾る装身具のことである。
草丈は30~70センチくらいである。
茎は弓形に曲がり、稜がある。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は6~7月くらいである。
葉の脇から長い花柄を出し、淡い黄緑色をした筒状の花を3~7輪くらいずつ垂れ下げる。
花には披針形の苞(花のつけ根につく葉の変形したもの)がある。
鰐口草(ワニグチソウ)にも苞があるが、こちらの苞の数は2枚、本種では花の数だけ苞がある。
また、本種は花柄が長いことで区別される。
花の後にできる実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。
属名の Polygonatum はギリシャ語の「polys(多)+gonu(節)」からきている。根茎にたくさんの節があることから名づけられた。
種小名の inflatum は「膨れた」という意味である。
写真は5月に神代植物公園野草展(東京山草会)で撮った。
学名:Polygonatum inflatum


★瓔珞の名前にちょいと驚くが
 なるほど花はよく見る姿


緑瓔珞(ミドリヨウラク)

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洞門鰐口草(ドウモンワニグチソウ)

洞門鰐口草(ドウモンワニグチソウ)

洞門鰐口草(ドウモンワニグチソウ)はユリ科アマドコロ属の多年草である。
分類体系によってはスズラン科とされる。
山形県、福島県、滋賀県に分布し、山地の草原に生える。
特徴は、苞(花のつけ根につく葉の変形したもの)が細いことである。
深山鳴子百合(ミヤマナルコユリ)と鰐口草(ワニグチソウ)の雑種と推定する説もある。
なお、「洞門」の名は発見地である山形県小国町の片洞門からきている。
草丈は20~30センチくらいである。
茎の下部は円柱形、上部には稜がある。
葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は5~6月である。
葉の脇に花を2輪ずつ垂れ下げる。
花は緑白色の筒状である。
花糸(雄しべの花粉を入れる袋についている柄)に乳頭状突起があり、短い毛が生える。
苞は2枚で、細い披針形である。
花の後にできる実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。
属名の Polygonatum はギリシャ語の「polys(多)+gonu(節)」からきている。根茎にたくさんの節があることから名づけられた。
種小名の domonense は「洞門の」という意味である。
写真は5月に神代植物公園の野草展(東京山草会)で撮った。
学名:Polygonatum domonense


★限られた土地にひっそりうな垂れて
 咲く花ゆえか姿謎めき


洞門鰐口草(ドウモンワニグチソウ)

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